「ほとんどの」を表すalmost/most
almost/mostという2つの英語についてはみたことがあり、意味も分かるという人も多いのではないでしょうか。
英文法や語法でも初期で習う項目で、会話でもよく「ほとんどの」という表現は使われるので、多くの人が知っている。使ったことがあるかと思います。
では、それぞれの違いや使い分け方を具体的に理解出来ているでしょうか?
実際のところ、しっかりと理解出来て使い分けられている人はかなり少なく、受験英語でも、この文法項目でミスをしてしまう人がかなり多いです。同様にTOEFLやIELTSなどのライティングでも間違った用法で使ってしまう人が少なくないです。
本日はそれぞれの意味や品詞、使い分け方を紹介していきます。
almost
almostの意味
almostは「もう少しで〜する」という意味です。なので、実際には〜していないのがポイントです。
ほとんど、もう少しで、たいてい、だいたい、(実は違うが)…に近い、すんでのところで、…するばかりに、ほとんど…(でない)
たとえば、almost all ofの場合は、全てには達していない(近いが)ですし、he almost broke the windowの場合は、「窓を割りかけた」という意味で、決して割ったわけではありません。
almostの品詞:副詞
まず、違いを理解する上で一番最初に理解しておきたいのが「品詞」です。almostの品詞は「副詞」で、mostとは違った品詞です。副詞は動詞や形容詞、名詞など、幅広いものを修飾するために使われます。
almostを使った頻出表現
almost all of(名詞)
一番良く使われる表現が「almost all of (名詞)」です。almostは副詞で、この使い方ではallの名詞を表現しています。「ほとんど」全てという風に、ここでは使われるので、(名詞)の「ほとんど」全てという意味です。
almost every (名詞)
次に使われる表現が「almost every (名詞)」です。名詞には、week(週)、month(月)、year(年)などが使われ、たとえばalmost every yearなら、「ほとんど毎年」という意味を表します。
ここでは副詞almostが、every year(毎年)を修飾しており、「ほとんど」毎年という意味を表します。
most
mostの意味
mostの和英辞典の意味
mostの意味は「たいていの、大多数の」です。most studentsの場合は、「たいていの」学生ですし、most childrenなら「たいていの、大多数の」子供です。
almostは「もう少しで〜するところ」というような意味だったので、大多数の、大抵のを表すmostとはかなり違いますね。
(数・量・程度など)もっとも多い、最大多数の、最大量の、最高の、たいていの
mostの品詞:形容詞
副詞のalmostとは違い、mostは「形容詞」で名詞を修飾します。たとえばbeautifulやgoodも同じ形容詞ですが、beautiful flowers/good mannersといったように名詞を修飾するのに使われます。
mostを使った頻出表現
most (名詞)
mostは副詞のalmostとは違って形容詞なので、名詞を修飾します。なので、実際に使うときは名詞と一緒に使われて、後ろについた名詞を修飾します。
たとえば、most friendsの場合は「ほとんどの」友達という意味を表しますし、most studentsなら「ほとんどの」友達という意味を表します。
どちらも、mostは名詞を修飾する形容詞として使われています。
most of (名詞 or 代名詞)
次によく使われるのがmost of 〜です。この表現を使うときは、後ろの名詞は特定の名詞である必要があります。
たとえばmost of studentsというのは名詞が特定がないから使うことはできず、most of the studentsやmost of those studentsといったように特定の名詞を後ろにつける必要があります。
ofを使わないときはmost studentsのように、特定ではない名詞と一緒に使えるのですが、ofの場合はそれをすることが出来ません。
最後に
いかがでしたか?
実際にそれぞれの単語の品詞や意味を理解した上で、違いを学ぶとスッと頭の中に入ってきたのではないでしょうか?
ほとんどの学校教育ではそれぞれを暗記するだけで、なぜそうなるのか?は具体的に説明されません。表面的な暗記では本当の英語力をつけることは決して出来ません。
mostやalmostをみたときは、それぞれが何を修飾しているのかを考えてみた上で、なぜその形になっているのかを意識的に見てみてください。
また、自分で使って英文を書くときも同じように品詞と意味を理解しながら、それぞれを使い分けましょう。