英語の資格試験と言えば、日本では英検が広く知られていますよね。一方、留学や海外移住を目指す人の間では、IELTSの知名度が急上昇中!でも、この2つの試験って何が違うのか、正直よくわかっていない人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、IELTSと英検の違いを、難易度やスコア比較、試験の目的など、様々な角度から徹底的に解説していきます。自分の目的に合った試験選びのヒントが、きっと見つかるはず!
英検の1級を取得していてもIELTSでは苦戦する、なんてケースもあるんです。正しい理解を持って、自分に最適な試験対策に臨みましょう!
IELTSと英検の難易度を比べてみよう
まずは、IELTSと英検の難易度について見ていきましょう。結論から言うと、IELTSの方が全体的に難易度が高いと言えます。
IELTSの最高スコアは「9.0」ですが、これは英検1級よりも上のレベルに相当すると言われています。つまり、IELTSの方が最高到達レベルがかなり高いわけですね。
具体的なスコア比較では、以下のような対応関係が示されることが多いです。
- 英検1級 = IELTS 6.5〜7.0
- 英検準1級 = IELTS 5.5〜6.0
- 英検2級 = IELTS 5.0
ただし、これはあくまでも目安。試験形式や問題の難易度が異なるため、完全に一致するわけではありません。
参考までに、日本人受験者のIELTS平均スコアは5.5〜5.8程度。これは、英検の2級以上の実力に相当すると言われています。
また、IELTSはアカデミックな内容や専門用語が多いのに対し、英検は日常会話レベルの出題が中心。この点からも、IELTSの方が難易度は高いと言えるでしょう。
IELTSと英検のスコア換算表
ここでは、IELTSと英検のスコアの対応関係を、分かりやすい表にまとめてみました。あくまでも目安ではありますが、自分のレベルを知る上で参考になるはずです。
IELTS | 英検 | TOEIC |
---|---|---|
9.0 | – | – |
8.5 | – | – |
8.0 | – | – |
7.5 | – | 990 |
7.0 | 1級 | – |
6.5 | 1級 | – |
6.0 | 準1級 | – |
5.5 | 準1級 | – |
5.0 | 2級 | – |
4.5 | – | – |
4.0 | – | – |
※英検とTOEICは、公式の換算表が発表されていないため、一部のみ掲載しています。
この表を見ると、英検1級がIELTS 6.5〜7.0程度、英検準1級がIELTS 5.5〜6.0程度だと言えそうです。つまり、英検1級を取得していても、IELTSでは7.0以上を取るのは難しいということ。
逆に言えば、IELTSで高得点を狙うなら、英検1級以上の実力が必要ということですね。
ただし、スコア換算はあくまでも目安に過ぎません。両者の試験形式や目的が大きく異なるため、単純に点数を比較するのは難しいのが実情です。
IELTSと英検の目的と特徴
次に、IELTSと英検の目的と特徴の違いについて解説します。この2つの試験は、そもそも測定したい英語力のタイプが異なるんです。
英検の目的と特徴
英検は、日本の英語教育事情に合わせて作られた試験。小学生から社会人まで、幅広い層が受験しています。
試験は1級〜5級までのレベル別で、リスニング・リーディング・ライティング・スピーキングの4技能をバランスよく測定。日本国内の学校や企業での英語力の指標として広く認知されているのが特徴です。
問題の内容は、日常的な話題が中心。ビジネスや日常会話で使える、実践的な英語力を測るのに適しています。
IELTSの目的と特徴
一方、IELTSは元々留学や海外移住を目的とした人向けの試験。英語圏の大学や企業で必要とされる、高度なアカデミックな英語力を測定するのが目的です。
リスニング・リーディング・ライティング・スピーキングの4技能を、英検よりも高いレベルで評価。問題の内容も、より専門的で学術的なトピックが多く出題されます。
また、IELTSには「アカデミック・モジュール」と「ジェネラル・トレーニング・モジュール」の2種類があり、受験者の目的に合わせて選べるのも特徴。アカデミック・モジュールは大学への留学、ジェネラル・トレーニングは移住やビザ申請に必要な英語力を測ります。
つまり、IELTSは英検よりもハイレベルで実践的な英語コミュニケーション能力が問われるわけですね。
IELTSと英検、どちらを受けるべき?
ここまで、IELTSと英検の違いについて詳しく見てきました。では、実際にどちらの試験を選べば良いのでしょうか?
結論から言うと、「目的に合わせて選ぶ」のが一番大切。自分が英語を学ぶ理由を明確にした上で、適切な試験を受験するのが賢明だと言えます。
英検がおすすめなケース
- 日本国内の大学受験や就職に英語力を活かしたい
- 英検の級を取得して、自分の英語力を証明したい
- TOEICと並行して4技能を伸ばしたい
英検は、日本の英語教育に即した内容で、国内での認知度が高いのが最大の魅力。特に、大学受験や就職活動で英語力をアピールしたい人には最適です。
また、英検の級を取得すれば、自分の英語力を客観的に証明できるのもメリット。TOEICなどの他の試験と組み合わせることで、バランスの取れた英語力を効率的に身につけられるでしょう。
IELTSがおすすめなケース
- 海外の大学への留学を考えている
- 英語圏への移住やビザ申請を予定している
- 仕事で高度な英語コミュニケーション能力が求められる
- より実践的なアカデミック英語を身につけたい
IELTSは、留学や移住など、グローバルな目的を持つ人に特におすすめ。英語圏の大学や企業が求める、ハイレベルな英語力を証明できます。
仮に英検1級を持っていても、留学のためにはIELTS 7.0以上が求められるケースが多いので、改めて挑戦する価値は大いにあります。
また、仕事で高度な英語力が必要な場合も、IELTSはおすすめ。ビジネスの場面で通用する、実践的なコミュニケーション能力が養えるでしょう。
どちらの試験も両立は可能
とは言え、IELTSと英検は同時に学習することも可能。例えば、英検で基礎力を固めつつ、IELTSで実践力を磨くのも良い方法です。
英語学習に王道はありません。自分なりの目的と計画を持って、効果的なスキルアップを目指してくださいね。
まとめ
IELTSと英検の違いについて、詳しく解説してきました。ポイントをおさらいしておきましょう。
- IELTSの方が全体的に難易度が高い
- 英検1級がIELTS 6.5〜7.0程度、英検準1級がIELTS 5.5〜6.0程度が目安
- 英検は日本の英語教育に合わせた試験、IELTSは留学や移住に必要な英語力を測定
- 自分の目的に合わせて試験を選ぶことが大切
IELTSと英検はどちらも素晴らしい試験ですが、求められる英語力のタイプが異なります。スコア換算表はあくまでも目安に過ぎないので、鵜呑みにせずに自分に合ったチャレンジを見つけましょう。
TOEICなど、他の英語試験を併用するのもおすすめ。様々な角度から英語力を高めていけば、きっと理想の自分に近づけるはずです。
自分の夢や目標に向かって、IELTSも英検も有効活用してくださいね。みなさんの英語学習を、心から応援しています!