英語パンダ
純ジャパ独学でTOEIC満点取得。 独学勉強法にはこだわりを持ち、大学受験では偏差値40から有名大学へ自力合格。 大学卒業後、某上場企業へ入社し、海外駐在を経て子会社代表に30代で就任。
TOEFL

TOEIC・TOEFLの生みの親であるETSとは?

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TOEFLやTOEICなどのテスト作成元のETSってどんな組織?

トーフルやトーイックを受験していると必ず遭遇する言葉が「ETS」という組織の名前。

この組織を知らずに闇雲に受験するのも良いですが、

ときにはこれらのテストの起源を振り返ってもよいのではないか、

と思い立ち、この謎の組織に関する記事を書いてみました。

ただ、このような蛇足のような記事をかける暇人はぼくしかいないと自負しております笑

 

そのため今日の記事の題目は、

「TOEFLやTOEIC生みの親であるETSの正体をアバク」
です。

100%誰も書きたくないような記事のジャンルに挑戦してみました。

目次は以下の通りです。

1.ETS概要~実はかなり巨大な組織~

2.ETS歴史~モンスター誕生秘話~

3.組織内部の人間はどんな野郎だ!

4.ちょ、ちょっとまって!どうやって利益生み出してんのよ??

5.世界から集まる彼らへの批判

6.日本のTOEFL高額受験料についてETSに講義してみた件

はい、それでは謎の組織を巡る旅に出ましょう。

ETSとは?

ETSは組織の正式名称である ” Educational Testing Service “の頭文字語です。

つまり、まあ直訳すれば「教育テストサービス」というどこにでもありそうな名前の略なわけです。

ETSは世界最大の私的非営利組織(private non-profit)で、主にテスト遂行とその評価を行っています。

本部はアメリカ合衆国のニュージャージー州に所在し、

アメリカ国内のK-12と呼ばれる国内統一テストから、大学入学の統一テストSAT、

さらに国際的なテストであるTOEFLやTOEICの作成も請け負っている超巨大組織なのです。

現在毎年、世界180か国、9000か所で5000万ものETSのテストが行われています。

はい。概要終了!!

ETSの歴史

それではETSの歴史をさくっと振り返りましょう。

第二次世界大戦後の1947年、

すでに米国内に存在していた3つの非営利教育団体である、

American Council on Education(ACE) 、

Carnegie Foundation for the Advancement of Teaching (CFAT)、

それとCollege Entrance Examination Board ( CEEB )により、

ETSという新たな非営利教育組織が設立されました。

ETSの設立目的は上記3つの組織が行っていたテストの代行が目的でした。

具体的にいえば、CFTAはアメリカ大学院統一試験のGRE、

CEEBはアメリカ大学統一入試のSATの運営をETSに委託しました。

既存の3つの組織が教育の評価システムや統計学のノウハウを持っていなかったため、

新たな手を打たざるを得なかったようです。

ETSにはどういう人たちが所属しているのか?

そんなこんなでテスト代行のために急造されたETSですが、

非常に幸運なことに、

世界から有力な統計学者、教育評価の専門家、心理学(発達、社会、認知などの専門)がETSに集結することになりました。

どのようにこの良い流れが始まったのか定かでありませんが、

おそらくドミノ倒しのように「あいつがいるんなら俺も」のような流れが、どこかの地点で生まれたのではないでしょうか。

有力な情報ソースWiki pediaによれば、その優秀な研究者の顔ぶれとして、

Harold Gulliksen, Frederic Lord, Samuel Messick,

Robert Linn, Norman Frederiksen, Leyard Tucker,

Donald Rubin,  Karl Joneskog,  Paul Holland,

John Carroll,  Michael Leuis,  Irrving Sigel,

Herman Wittkin,  David Rosenham,  K. Partricia Cross, Samuel Ball……

という名前をタイプするのに握力が疲弊して手が震えるほどの多くの有望な科学者を抱えてきたようです。

そのため、トーイックやトーフルは何となく気まぐれで作られたものでなく、

統計学や心理学、それに教育評価の研究を織り交ぜて作られた傑作だったのです。

ETSは、一体どうやって利益を生み出しているのか??

先ほどの概要でも確認した通り、ETSという組織は非営利組織NPOでしたね。

しかしながら、総従業員数は2800人でそのうちドクター数240、大学院生が350人です。

じゃあ、利益なしでどうやって従業員養ってさらにTOEFLとか運営してんだよ、って思いますよね。

ぼくも恥ずかしながらそう思ってました。

ただ、ぼくはNPOについての知識が限りなくゼロに近かったのが問題でした。

NPOは株主や役員のために「利益(profit)」を追及してはいけませんが、

地域貢献につながる「収益 (earning)」は出していいのです。

つまりETSは、テスト作成というミッションのための収益は確保してもいいのです。

その最低限の収益に加え、ETSはテスト運営組織「プロメトリック」から間接的に利益を追求しています。

「プロメトリック」というのはTOEFLなどのテストを運営する組織です。

この子会社にテスト運営業務を流し、そこでたんまりと利益を生み出しているわけです。

だって、一年に5000万回テストやってるんですもん。そりゃ儲かります。

ちなみに25%のETSの業務は政府から委託される、大学、高校、予備校などにおけるテスト作成・遂行です。

もっとも大きな仕事はSATという大学統一テストで、年に300万もの生徒が受験します。

このようにETSは政府から仕事を請け負ったり、独自のテスト(TOEFL・TOEICなど)を作成・運営したりしています。

世界中からのETSに対する批判の数々

ETSはその収益の大きさのため世界中からの嫉妬を買っています。

規制なしの独占じゃないか!(Unregulated Monopoly!!)
と揶揄されることも少なくありません。

ETSは非営利団体であるため、政府から法人収入税の支払い免除を受けています。

また、財務状況の情報を証券取引委員会に提出する義務がありません(米歳入庁には提出せねばならないけど)。

そんな巨大組織が持つ特権をねたむためか、批判が各地から相次いでいます。

より具体的な批判内容としては、テスト不備、テスト答案の非開示、

さらには実際のテスト受験者を無断で実験のサンプルとして使用したことが挙げられます。

また近年、大学院卒の従業員を一時間15ドルという格安の賃金で採点業務をやらせた、ということが問題になりました。

実際にこの組織にコンタクトをとってみた件
さて、このように調査を重ねる過程で、

このETSという組織に興味が湧いてきたので実際にコンタクトを取ろうと試みました。

ぼくは長年疑問だった、

「日本のTOEFL受験料が他国に比べてなぜ高いのか」

という疑問を正直にぶつけてみることにしました。

ぼくが書いてみたメールの本文は以下の通りです。いやぁ、恥ずかしい。

To whom it may concern,

Hello. My name is chilidog. I am a college student in Japan.

Recently, I started taking TOEFL iBT test to study abroad in the future.
However when I registered one TOEFL test, I realized the testing fee of TOEFL in Japan is more expensive than that in other countries.
Why does this happen?? I believe it’s not fair. In Japan, some students don’t have much money like me.
You should make examination cost down in Japan as well.
I am looking forward to your reply.

Thank you,

chilidog

先日、ETSから返事が届きました。以下が彼らの返答です。

We have received your email regarding the iBT TOEFL exam. You are questioning cost of taking the exam. Costs depend on the test location you choose. Usually, the cost ranges from US$160 to US$250. For more information, please check the TOEFL webit at www.ets.org/toefl/ibt.

もうため息しかでません。

完全になめられています。ぼくは理由を尋ねたのにも関わらず、ただの事実しか明記していません。

まったくETSには失望ですよ!!

TOEFLの起源に触れてみて一言
何事も起源を知るということは大事です。

発信源を知らなければ己が進むべき道が定かになりません。

勇気を持ってどんどん掘り下げていきましょう。

それでは。

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