「接頭辞」「接尾辞」「語根」とは?
語根、接頭語とは、単語の中に存在する何かしらの意味を表す部分です。
接尾辞だと、たとえば、preserveのpreは「前もって」を表すものですし、dislike/disableのdisは「否定」を表すものです。
接尾辞だとplayerやswimmerのerは「〜する人」の意味ですし、available/valuableなどのableは「〜出来る」の意味です。
このように、語根や接頭辞を覚えることで、見たことがない単語の意味を予測し、はじめて学ぶ単語を効率よく学ぶことが出来るようになります。
頻出のパターンは限られているので、それらを覚えるだけで単語の理解、暗記スピードがかなり上がります。
「接頭辞」の意味
次に接頭辞の意味をみてみます。
接頭辞(せっとうじ)とは、接辞のうち、語基よりも前に付くもの。接頭語(せっとうご)とも言う。
wikipedia
接頭辞は単語の頭に使われるもので、先ほど紹介したpre/disなどは接頭辞に当たります。
英語ではprefixと呼ばれるのですが、念のために英語での意味もみてみましょう。
Prefixes are letters which we add to the beginning of a word to make a new word with a different meaning. Prefixes can, for example, create a new word opposite in meaning to the word the prefix is attached to. They can also make a word negative or express relations of time, place or manner. Here are some examples:
Cambridge Dictionary
preは単語の前につけられることで新しい単語が作られるものです。たとえば、dislikeはdis(否定)の接頭辞をlike(好き)の頭につけることで、好きではないという意味を表す英単語が作られます。
「接尾辞」の意味
次は接尾辞をみてみましょう
接尾辞(せつびじ)とは、接辞のうち、語基の後ろに付くもの。接尾語(せつびご)とも言うが、接尾辞は語ではない。
wikipedia
接尾辞は接頭辞とは逆に後ろにつけられるものです。接頭語と役割自体は同じなのですが、つけられる場所が違います。employer/player/speakerなどで使われるer(〜する人)や、weaken/shorten/strenghenなどで使われるen(〜にする)も接尾辞の1つです。
We add suffixes after the base or stem of a word. The main purpose of a suffix is to show what class of word it is (e.g. noun or adjective). …
Cambridge Dictionary
suffixは語根(stem)の後ろにつけられて新しい単語を形作るものです。先ほどお伝えしたpreffixはstemの前について、新しい単語になります。
「語根」の意味
最後に、語根の意味を辞書で見てみましょう。
語根(ごこん)とは、単語を形態論的に分析した単位(形態素)のうち最小のもので、基本的な意味を示すものをいう。
wikipedia
実は英単語はそれぞれの英単語で独立しているわけではなく、意味を表す小さなかたまりが組み合わさって1つの単語になっています。
頻出の接頭語、接尾語、語根
それでは、本題の頻出ワードにいってみましょう。数多くあるなかでも、特によく使われるものをピックアップして紹介していきます。
ここで紹介する頻出を頭の中に入れて、単語の暗記スピードを加速させてください。
よく使われる接頭語
- in: 中に
- fore: 前に
- co: 相互に
- sub: 下位の
- de: 下に
- pro: 前を
- pre: 前もって
- at: の方へ
- over/trans: を越えて
- con: 共に
- contra: 反対に
よく使われる接尾語
動詞
- en: 〜する
- ate: 〜する
- ise(ize): 〜する
名詞
- ent: 〜の人
- ism: 〜の主義
- ment: 〜の状態
- ness: 〜の状態
- tion: 〜の行動
形容詞
- able: 〜が可能な
- ful: 〜でいっぱいの
- al: 〜の性質の
- less: 〜のない
- ous: 〜の多い
よく使われる語根
- ject: 投げる
- pend: ぶら下げる
- dict: 言う
- tract: 引っ張る
34の重要語が覚えられる14の英単語
かなり接頭語、接尾語、語幹の種類が多く、中々全部覚えられないと思った人も多いのではないでしょうか?
そんな人たちのために、最後に、14単語を覚えるだけで、重要な語が覚えられる英単語を紹介します。
この14単語はミネソタ大学のブラウン教授(James I Brown)が提唱した「14 power words」というもので、この14つを覚えるだけで、なんと、20の接頭語、14の語根を覚えることができます。
さらに、この14つは多くの英単語で使われる語をカバーしているので、14000の英単語の理解に繋がるといわれています。
- aspect: ad(上に向かって)+spect(見る)→側面
- uncomplicated: un(〜でない)+com(共に)+ply(伸ばす)→延長されていない
- indisposed: in(〜でない)+dis(離れて)+pose(置く)→気が向かない
- monograph: mono(1つの)+graph(書く)→研究論文
- oversufficient: over(越えて)+sub(下に)+fic(作る)→過剰の
- offer: ob(に対して)+fer(運ぶ)→申し出る
- detain: de(下に)+tain(持つ)→拘束する
- precept: pre(前に)+cept(取る)→教え
- epilogue: epi(上に)+log(言葉)→結論
- nonextended: non(でない)+ex(外に)+tend(伸ばす)→延長されていない
- insist: in(上に)+sist(立つ)→主張する
- intermittent: inter(間に)+mit(運ぶ)→断続的な
- reproduction: re(再び)+pro(前に)+duct(導く)→再生産
- mistranscribe: mis(誤った)+trans(越えて)+scribe(書く)→誤って書き写す
最後に
いかがでしたか?ただ単語帳に書かれている単語をそのまま暗記するのと、それぞれのパーツの意味を知った上で暗記するのでは、暗記するスピードに大きな差が生まれます。
試験問題の単語を選ぶ問題でも、知らない単語を勘で選ぶのと、単語に含まれている意味合いを知った上で選ぶのかでは正答率に大きな差が生まれます。
一度覚える。理解するだけで、かなり強い武器になる接頭辞、接尾辞、語根をマスターしてみてくださいね。