Store/Shop/Marketの違いは何?
皆さんは無意識に「お店」という英単語を使っているのではないでしょうか?
StoreやShopというような単語については日本人でも知っている方は多いでしょう。しかし、これらの単語はどのように違うのでしょうか?
日本人は「お店」という意味で使っているのですが、外国人はそれぞれ独自の意味やニュアンスを持って使っています。
もし、お店を表現するときにどの単語を使うかでネイティブの受けてがイメージする内容は大きく違います。たとえば、小さいお店を伝えたいのに、単語によっては大きな百貨店のようなイメージをさせてしまいますし、逆に大きなお店なのに、小さな商店をイメージさせてしまいます。
もちろん、会話をする中ですり合わせていけばその認識のズレ自体は大した問題ではないです。しかし、ネイティブに近い英語のコミュニケーションをするためにはそういったニュアンスも踏まえて英語を表現する必要があります。
そうすることで、自分の伝える1つの単語で表したいものに限りなく近いイメージを植え付けることが出来て、そのあとのやりとりがスムーズになります。
本日はShop、Store、Marketというお店を表す3語の違いを紹介します。
Shop
Shopが表す意味は?
まずは、辞書にのっているShopの意味から見てみましょう。
商店、小売店、専門店、(デパートなどの中にある)精選商品売り場、(仕事場を兼ねた)店、仕事場、(工場内の)部門、工場、職場、勤務先
Shopの意味は百貨店や量販店のような大きな店舗ではなく、町の商店街にあるような、小さな商店を表します。
意味の中でも、小売店、専門店、部門のような意味があるように、何かしらの商品やカテゴリに絞って物を販売しているお店を表すときにShopが使われます。
英英辞書でのshopの意味
英語のニュアンスを見るときは英英辞書も便利なので、念のために英英辞典での意味も見てみます。
ここでは、お店(特に小さい場所)を表す英単語と書かれています。
especially British English a building or part of a building where you can buy things, food, or service
place where something is made or repaired
noun
verb (used without object), shopped, shop·ping.
verb (used with object), shopped, shop·ping.
やはり、storeはその場所で物が作られたり、修理されている。つまり、何かしらのサービスを提供している商店を表すときに使われます。
Shopはどういうニュアンスで使われるのか?
Shopはどういうニュアンスがあるのでしょうか?実際にShopを使う表現は様々なものがあるのですが、まずは、Shopが表すニュアンスをお伝えした上で、この後でご紹介する英語を理解しやすくしましょう。
(町の小さな)お店
まず、Shopは「(小さな)お店」という風な意味とニュアンスです。地元のお店をイメージすると良いと思います。商店街にあるような小さなお店はShopと呼ばれます。
もし、アイスクリーム店、肉屋、雑貨店のように商店街や小さな町にあるようなお店を伝えたい場合はShopを使うのが適しているでしょう。
go shoppingという表現は様々なお店を周って買い物をするという表現です。
(売るだけではなく加工などもする)お店
Shopのニュアンスとして、ただモノを売るだけではなく、加工や何かしらのサービスを提供するお店というものがあります。
Flower Shopは花を売るだけではなく、花束を作ってくれたりしますし、Barber Shopは実際に髪の毛を切ったりセットしてくれてサービスを提供してくれます。
Shopを使った表現の事例
たとえば、Shopが使われるのは以下のようなケースです。
- Flower Shop:お花屋さん
- Gift shop:お土産屋さん
- Barbershop:理容室
- Curiosity shop:骨董品店
- Coffe shop:コーヒーショップ
- Souvenir shop:お土産屋
- Fruit shop:果物屋
Shopの同義語(シソーラス)
Shopと似ている意味を表す単語は以下のようなものがあります。ShopとStore、Marketの意味とニュアンスの違いのように、多少の違いはあるところは気をつけてくださいね。
- boutique
- superstore
- department store
- supermarket
- salon
- market
Store
Storeの意味
次にStoreの意味を見てみましょう。
(小売りの)店、商店、大きな店、雑貨店、デパート、(食料などの)蓄え、貯蔵、備え、(陸軍・海軍などの)衣食の備え、用品
Shopとは違い、雑貨店、デパート、大きなお店という意味があるように、特に商品やカテゴリを閉じずに沢山の商品を扱っているお店を表すときにStoreが使われています。
どちらかというと様々な商品を扱っており、サービスを提供したり加工はしないお店を表すことが多いです。
たとえば、コンビニエンスストア、デパートメントストアなどが日本語でも使われるStoreを含んだ表現です。コンビニは食べ物、生活用品、飲み物など様々な種類を販売していますし、デパートも服、家具、食べ物など、幅広い商品を扱っています。どちらも多くのお店は裏側に商品を蓄える倉庫があり、そこからお店に商品を陳列して販売します。
「保存する」というような意味の単語ですが、その単語が表すように、何かしらサービスを提供したり、加工するのではなく、何かしら倉庫やお店に蓄えている商品をお客さんに売るという意味です。
英英辞書でのstoreの意味
次に英英辞書での意味を見てみます。
a place where goods are sold to the public. In British English, a store is large and sells many different things, but in American English, a store can be large or small, and sell many things or only one type of thing.
a large building in which goods are kept so they can be used or sold later
verb
noun
storeはshopに比べると、様々な種類の商品を沢山置いているお店を表すことが多いです。そして、在庫を持っており、それを販売するようなお店を表すことが多いです。
(大規模で様々なお店を含んだ)小売店、専門店
1つのお店ではなくて、規模が大きく様々なShopが中に入っているようなお店をShopと呼びます。たとえばDeparment Store(百貨店)はその中に様々なお店が出店しており、複合施設としての大きな「お店」です。
もし、表現するときに具体的なお店を表現したいときはShopを使うのが適していますが、様々なお店を周って買い物をするときはshopsやstoreを使って表現すると上手く伝わるでしょう。
(何かしらのものを売るだけの)お店
サービスや加工を提供するわけではなく、モノを売るお店をStoreと呼びます。たとえばShoe store(靴屋)はただ靴を売るだけですし、Vegetable store(八百屋)は野菜を売るだけです。
Shopとは違ってただ、モノの売り買いがされるお店がStoreです。先ほどお伝えしたようにStoreが「保存する。蓄える。」という意味であることを考えてみると、お店に商品をStoreしていて、お客さんに売るだけというイメージがしやすくなります。
Storeを使った表現の事例
- Clothing store:衣料品店
- Grocery stire:食料雑貨店
- Candy store:菓子屋
- Shoe store:靴屋
- Bookstore:本屋
- Vegetable store:八百屋
- Deparment store:百貨店
- Convinience store:日用雑貨店
Market
Marketの意味
最後にMarketの意味をみてみましょう。
市(いち)、市場(いちば)、(通例、特定の)食料品店、マーケット、(特定の物品・地域の)売買市場(しじよう)、需要、はけ口、販路、市況
Marketは特定の店舗を表すShop、Storeとは違い、色々なお店がその中に存在してる市場を表すときに使われます。市場の中にStoreやShopが複数存在していて、一つの市場になっているとイメージすれば良いでしょう。
魚市場には、その中に小さな魚屋が入っており、その集合を魚市場と呼びますし、クリスマスマーケットはご飯を売るお店、雑貨を売るお店などの集合体です。
少しずれますが、Marketingは市場を作るための活動なのでMarketingと呼ばれます。
Martというのも同じように市場という意味を表す単語ですが、この単語は古語なので、滅多に使われることがありません。
英英辞書でのmarketの意味
place to buy things
a time when people buy and sell goods, food etc, or the place, usually outside or in a large building, where this happens
Marketを使った表現の事例
- Flea market:フリーマーケット
- Fish market:魚市場
- Vegetable market:青物市場
- Cattle market:牛市場
- Wheat market:麦市場
最後に
いかがでしたか?お店を表す3つの英単語の違いはクリアになりましたか?
英語をする上でただ意味を丸暗記するだけではなく、どういうモノを表す表現なのかを理解することで一歩先にいくことが出来ます。
町を歩きながら、これはShopかな?これはStore?というように意識してみてください。そうすることで、ShopとStoreの違いが具体的にイメージ出来るようになります。
常に違いを意識して世界を見る。言葉を使うことで、その違いも踏まえた英語の表現が出来るようになります。