英語パンダ
純ジャパ独学でTOEIC満点取得。 独学勉強法にはこだわりを持ち、大学受験では偏差値40から有名大学へ自力合格。 大学卒業後、某上場企業へ入社し、海外駐在を経て子会社代表に30代で就任。
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英検準1級ライティング試験を攻略せよ!出題傾向と高得点のコツ

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英検準1級は、大学中級〜上級レベルの英語力が求められる難関試験です。なかでもライティングは、多くの受験者が最も苦手とする科目の一つ。

制限時間45分で200語以上の英文を書くためには、高度な英語運用能力と素早い文章構成力が欠かせません。課題文の的確な理解に加え、説得力のある論証が求められる点も見逃せません。

本記事では、英検準1級ライティング試験の出題傾向と、高得点を狙うためのテクニックを詳しく解説します。頻出のテーマ・トピックから、役立つ表現・語彙、そして具体的な対策法まで、突破に必要な情報をまとめてお届けします。

これを読めば、あなたも英検準1級ライティング試験で実力を存分に発揮できるはずです。最後までじっくりとご覧ください。

英検準1級の概要とレベル

英検準1級は、英語力の指標としてCEFR B2〜C1レベルに相当するとされています。各技能の目安は以下の通り。

  • リスニング:ラジオのニュースや雑誌の記事を理解できる
  • リーディング:新聞の社説や批評記事を読んで、書き手の主張が理解できる
  • ライティング:200語以上の文章で意見を明確に述べることができる
  • スピーキング:幅広い話題で会話ができ、自分の意見を論理的に述べられる

各セクションで 大学レベルの総合的な英語運用能力が問われる のが特徴だと言えます。

準1級の合格者の多くは、

  • TOEIC L&R 800点以上
  • TOEFL iBT 76点以上
  • IELTS バンド6.5以上

といった、ビジネスやアカデミックの場で十分に通用する英語力を有しているとされています。

難関大学の上位学部(東大、京大、早慶上智など)の学生でも、準1級の合格率は20〜30%程度だそう。

試験勉強をしっかり行わないと突破は難しい、まさに「プレ1級」とも呼ぶべき試験だと言えるでしょう。

【参考】英検準1級ライティング試験の配点と合格ライン

英検準1級のライティング試験は、独立した試験区分として実施されます。合格に必要な点数は以下の通り。

  • 配点:28点満点
  • 合格ライン:約60%の得点率(17点以上)

一方、準1級本試験(リーディング・リスニング・ライティング・スピーキング)の合格に必要な総合点は以下の通りです。

  • 配点:400点満点(各セクション100点満点)
  • 合格ライン:280点以上(各セクションの合格ラインあり)

ライティングの配点は他セクションと比べると低めですが、合格のためには しっかりとしたライティング力が不可欠 だと言えます。

多くの受験者は二次試験のスピーキングに意識が向きがちですが、一次試験のライティングで高得点を取ることが、本試験突破への近道だと覚えておきましょう。

英検準1級ライティング試験の出題形式

英検準1級のライティング試験では、与えられたトピックについて 200〜240語の制限時間内に英語で意見を論述する ことが求められます。出題形式には大きく分けて2つのパターンがあります。

1. 意見論述型(自由英作文)

社会的・時事的なテーマについて、自分の立場を明確に述べる問題。

  • Agree or Disagree (〜に賛成か反対か)
  • Express your opinion (〜についてあなたの意見を述べよ)

といった指示に従い、根拠を交えて論理的に意見を展開する必要があります。

2. グラフ・資料読解型

グラフ、チャート、図表など、何らかのビジュアルデータが提示される問題。

  • Describe the graph/chart (〜のグラフ/チャートを説明せよ)
  • Summarize the information (〜の情報を要約せよ)

といった指示に従い、データの読み取りと分析、考察が求められます。

どちらの形式でも、与えられたテーマや資料について、 一貫した視点から論理的に論じる力 が試されるわけです。単なる感想や意見の羅列では不十分で、説得力のある主張を英語で組み立てるスキルが問われると言えるでしょう。

【解説】英検準1級ライティング試験の採点基準

英検準1級のライティングは、以下の3つの観点から採点されます。

  1. 課題達成(TA: Task Achievement) 12点
  2. 構成(CC: Coherence and Cohesion) 8点
  3. 語彙・文法(LRG: Lexical Resource & Grammatical Range and Accuracy) 8点

それぞれの観点の評価ポイントは以下の通り。

課題達成 (TA)

  • 課題で求められている内容がしっかりと網羅されているか
  • 字数条件が満たされ、適切な量の情報が提供されているか
  • 主張とその根拠が首尾一貫しており、十分に展開されているか

構成 (CC)

  • 全体の構成が論理的で、パラグラフ間の繋がりがスムーズか
  • 文と文のつながりが明確で、結束性のある文章になっているか

語彙・文法 (LRG)

  • 語彙の選択が適切で、論点に沿った効果的な言葉が使われているか
  • 語彙・表現に豊かさがあり、同じ言葉の繰り返しが少ないか
  • 文法的な誤りが少なく、複雑な文構造もこなせているか

特に課題達成(TA)の配点が高いことから、出題の意図を的確に理解し、論点を十分にカバーすることが重要だと分かります。

単に流暢な英語が書けるだけでなく、論理的思考力と説得力のある主張が問われていると言えるでしょう。

英検準1級ライティング試験の頻出テーマ・トピック

過去の出題傾向を見ると、準1級のライティング試験では以下のようなテーマ・トピックが多く登場します。

  1. Technology(科学技術)
  • インターネットの功罪
  • 人工知能(AI)の発展
  • 情報化社会の光と影
  1. Education(教育)
    • 学校教育の在り方
    • 大学進学の意義
    • 生涯学習の重要性
  2. Health(健康)
  • 食生活と健康
  • メンタルヘルスの問題
  • 高齢化社会の課題
  1. Environment(環境)
  • 地球温暖化対策
  • 再生可能エネルギー
  • 持続可能な社会づくり
  1. Business(ビジネス)
  • グローバル化の影響
  • ワークライフバランス
  • 企業の社会的責任
  1. Media(メディア)
  • フェイクニュース
  • メディアリテラシー
  • SNSのメリット・デメリット

これらのテーマは、現代社会の 普遍的かつ重要な問題 を扱っているのが特徴。単に知識があるだけでなく、自分なりの視点・考えを持っている必要があるでしょう。

日頃からニュースや新聞記事に触れ、 時事問題への関心を高めておく ことが重要だと言えます。発信すべき情報とそれを裏付ける根拠を明確に持っておきたいものです。

【例題】グラフ読解型出題の解答例

次の問題は、準1級の2019年第2回の試験で出題されたグラフ読解型のライティング問題です。

Describe the information presented in the graph, and explain what the numbers reveal about car sales in country X.

(グラフで示された情報について説明し、国Xにおける自動車販売台数の数字が明らかにしていることを述べよ)

解答のポイントは、グラフから読み取れる事実を拾い上げつつ、データの意味を分析・考察すること。数字の羅列で終わらせず、「販売動向」の背景にある社会的要因などに 自分なりの解釈を加えることが大切 です。

参考解答例はこちら。

The line graph shows car sales figures in country X over a ten-year span from 2010 to 2019. The numbers reveal a clear upward trend in car purchases throughout the decade.

From 2010 to 2014, there was a steady increase in sales from approximately 500,000 to 750,000 units. This suggests that the economy in country X was recovering well from the previous recession.

However, the growth rate slowed down between 2015 and 2017, with sales hovering around 800,000 cars per year. This could be due to market saturation or a temporary economic slowdown.

The most remarkable surge occurred from 2018 onward, with sales figures reaching a peak of 1.2 million vehicles in 2019. This dramatic increase might be attributed to the introduction of new car models or government incentives to stimulate consumer spending.

Overall, the data indicates a robust and growing automotive industry in country X. The rising car ownership also implies improved living standards and purchasing power among the population. It will be interesting to observe whether this positive trend continues in the coming years.

色分けした部分が、グラフから読み取った 事実 です。一方、波線部は筆者の 考察 を表しています。

事実と考察をバランス良く盛り込むことで、説得力のある読み取りに仕上がっています。単にデータを説明するだけでなく、自分なりの解釈を加えることを心がけましょう。

英検準1級ライティング試験で使える表現・文型

英検準1級レベルのライティングでは、課題にふさわしい洗練された表現を使いこなすことが求められます。

ここでは、頻出のテーマに沿って使える表現をご紹介しましょう。

グラフ・データ分析の表現

  • The graph shows / indicates / illustrates that …
  • (グラフは…を示している)
  • One notable trend is the (sharp) increase / decrease in …
  • (特筆すべき傾向の一つは…の(急激な)増加 / 減少である)
  • The most striking feature of the data is …
  • (データの最も際立った特徴は…である)
  • Another significant point is that …
  • (もう一つの重要な点は…だ)
  • Overall, the graph reveals a clear pattern of …
  • (全体として、このグラフは…の明確なパターンを示している)

賛成・反対の表明

  • I fully agree / disagree with the idea that …
  • (私は…という考えに全面的に賛成 / 反対だ)
  • While some argue that …, I believe …
  • (〜と主張する人もいるが、私は…と考える)
  • It is true that …, but I would argue …
  • (…は事実だが、私は…と主張したい)
  • In my view, … far outweighs …
  • (私の見解では、…は…を大きく上回る)
  • In light of the above points, I am convinced that …
  • (以上の点を考慮すると、…と確信している)

結論の提示・まとめの文

  • In conclusion, I strongly believe that …
  • (結論として、私は…と強く信じる)
  • To summarize, the main points are: …
  • (要約すると、主な点は…である)
  • In a nutshell, my view on the matter is …
  • (簡潔に言うと、この問題に対する私の見解は…だ)
  • All in all, the evidence suggests that …
  • (全てを考え合わせると、証拠は…を示唆している)
  • On balance, I would argue that …
  • (総合的に判断して、私は…と主張したい)

洗練された語彙・表現を適切に使いこなすことで、文章に説得力と信頼性が増します。

ただし、無理に難しい単語を使う必要はありません。あくまで 自然な文脈で、的確な言葉選びができるよう意識する ことが大切です。日頃から質の高い英文に触れ、語彙・表現力を高める努力を重ねましょう。

【コラム】準1級ライティングの「考察」で陥りやすい誤り

英検準1級のライティングでは、単に事実を列挙したり感想を述べるだけでは不十分。データの意味を分析し、論理的に考察を展開することが求められます。

しかし、考察力が不足していると、以下のような誤りを犯しがちです。

・一面的な見方に偏る

グラフを一つの視点からしか捉えられず、多角的な分析ができていない

「数字が上昇しているから、全体的にポジティブな傾向である」といった単純な決めつけ

・根拠のない推測をする

「このデータは測定ミスの可能性が高い」など、根拠に乏しい憶測を述べている

データと無関係の主観的な意見を展開している

・考察が浅い

「数字が変動している」「右肩上がりのトレンドだ」など、誰でも気づくような表面的な考察しかできていない

データの背景にある原因や影響について掘り下げた分析ができていない

このような誤りを避けるには、 多面的かつロジカルに考える姿勢を心がけることが大切です。

グラフから読み取れる事実を丁寧に拾い上げ、そこから見えてくる傾向や示唆を自分の言葉で説明する。

数字の変動が意味することを深く考え、背景にある社会的要因などにも目を向ける。

自分なりの視点を打ち出しつつ、根拠を示しながら論理的に主張を組み立てていく。

こうした思考のプロセスを大切にしながら、ライティング力を磨いていきたいものですね。

英検準1級ライティング試験向けの学習法・対策法

英検準1級のライティング試験に臨むためには、日頃からの地道な学習と訓練が欠かせません。ここでは、効果的な対策法をご紹介します。

過去問演習を積む

準1級の過去問題は、本番レベルの良質な練習教材だと言えます。

解答の際は制限時間内に書き終え、解答例を見ながら自己添削を行います。文章構成やアイデアの展開など、解答例の長所を積極的に取り入れる ことで、着実にライティング力の向上が期待できるでしょう。

また、過去の出題傾向から頻出のテーマを把握し、 トピックごとに押さえるべきポイントを整理する のも効果的。自分なりの引き出しを増やしておくことで、本番で出題されやすい話題にも臆せず対応できるはずです。

洋書や英字新聞を読む

質の高い英語表現を学ぶには、英語のインプットを増やすことが何より重要。

The EconomistやThe New York Timesをはじめとする 英字新聞・雑誌を読む習慣をつける のがおすすめです。記事の中で印象的だった表現をピックアップし、ライティングで活用できるよう備えましょう。

また、CNNやBBCの ニュース番組を視聴する のも効果的。話題の時事問題について、英語でのアウトプットに役立つ情報が得られるはずです。

インプットの成果は、必ず 実際に英文を書いてアウトプットしてみること で初めて身につくもの。トレーニングを重ねることで、自然と表現力や語彙力のレベルアップにつながるでしょう。

ネイティブの添削を受ける

英語のプロに自分の英文を添削してもらうのは、ライティング力向上に効果絶大です。オンラインでも手軽に利用できる ネイティブ添削サービス を活用してみるのがおすすめ。

客観的な評価を受けることで弱点が明確になるだけでなく、ネイティブならではの視点から学ぶこともたくさんあるはずです。

添削時のコメントやアドバイスを復習し、 自分の文章クセを直していくトレーニングを積みましょう。

【おすすめ】英検準1級ライティング 参考書

英検準1級のライティング対策におすすめの問題集・参考書をピックアップしてご紹介します。

書名出版社ポイント
『英検準1級 ライティング 標準問題集』旺文社練習問題が豊富。解答のコツが細かく解説されている。
『英検準1級 ライティング 予想問題ドリル』学研プラス直近の出題傾向から厳選された良問が揃っている。
『英作文 1題1義』NHK出版社会的なテーマについて考察を深める練習に最適。
『パーフェクト講義 英検準1級 ライティング』講談社ライティング試験のスコアを効率的に上げるテクニックが満載。

以上の4冊は、いずれも 準1級の頻出テーマに特化した良書 です。自分に合った1冊を選び、じっくりと腰を据えて取り組んでみてください。

まとめ

英検準1級ライティング試験について、出題傾向と対策のポイントを詳しく解説してきました。

改めてエッセンスをおさらいしておきましょう。

  • 準1級のライティングは合格・不合格に大きな影響を与える重要セクション
  • 高度な英語力だけでなく、論理的思考力と課題分析力が求められる
  • 頻出のテーマ・トピックを押さえ、説得力ある論証に必要なエビデンスを用意しておく
  • 洗練された表現を使いこなせるよう、普段から良質な英語に触れる
  • 過去問演習とネイティブ添削で、実践的なライティング力を養成する

準1級のライティング試験は、決して通過するのが容易な関門ではありません。しかし、効果的な学習法を継続することで、必ず突破は可能です。

英語で発信する力は、時代が求める真のグローバル人材の条件だと言えるでしょう。準1級ライティング試験のハードルを越えることで、世界を舞台に羽ばたくチャンスが大きく広がります。

最後まで諦めずに頑張り抜く。その姿勢こそが合格への最短ルートだと筆者は信じています。

読者の皆さんが、準1級ライティングに打ち克つ日を心より楽しみにしています。一緒に理想のゴールを目指して、歩みを進めていきましょう!

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