英検準2級のライティング試験は、多くの受験者にとって最も難関とされる科目の一つです。限られた時間内で100〜120語の英文を書くことが求められるため、適切な語彙力と文章構成力が必要不可欠です。
しかし、中には「英検準2級のライティングの採点は甘いのではないか」「採点基準がおかしい」という声も聞かれます。実際のところ、英検準2級ライティングの採点基準とはどのようなものなのでしょうか。また、高得点を取るためにはどのような対策が必要なのでしょうか。
本記事では、英検準2級ライティングの採点方法や配点について詳しく解説するとともに、高得点を狙うためのコツをお伝えします。
英検準2級ライティング試験の概要
英検準2級のライティング試験では、与えられたトピックについて100〜120語の英文を30分で書くことが求められます。出題形式は自由英作文で、与えられた質問に対して自分の考えを論理的に述べる必要があります。
字数制限は100〜120語と、3級(50〜60語)の約2倍になります。与えられた時間内にまとまった長さの英文を書くためには、適切な語彙力と素早い文章構成力が問われます。
英検準2級ライティングの採点方法と配点
英検準2級ライティングの配点は20点満点で、以下の4つの評価項目に基づいて採点されます。
- 内容(5点)
- 課題で求められている内容が十分に含まれているか
- 字数制限を守っているか
- 構成(5点)
- 文章全体の構成が適切で、論理的に展開されているか
- 主張とその理由・根拠が明確に述べられているか
- 語彙・表現(5点)
- トピックに即した適切な語彙・表現が用いられているか
- 語彙の誤りが少なく、正確に使用されているか
- 文法・スペリング(5点)
- 文法的な誤りが少なく、正確な英文が書けているか
- スペリングの誤りが少ないか
以上の4項目で評価され、合計で12点以上を取ると合格となります。
【コラム】英検準2級ライティングの採点は甘い?
英検準2級ライティングの採点は甘いのでしょうか。
結論から言えば、一概に「甘い」とは言えません。確かに、3級や4級に比べると合格ラインは低めに設定されています。英検協会の公表データによると、準2級ライティングの平均点は13〜14点程度だそうです。
しかし、これは「ライティングが簡単だから」というわけではありません。むしろ、準2級レベルの語彙力・文法力があれば、ある程度の英文は書けるからだと言えます。
逆に、準2級ライティングで高得点(18点以上)を取るのは容易ではありません。内容・語彙・文法・構成のバランスが取れた、論理的で説得力のある英文を書く必要があるためです。
したがって、ライティングの採点が甘いからと言って、対策を怠るのは禁物です。着実に語彙力・文法力を伸ばしながら、文章構成力を磨いていくことが大切だと言えるでしょう。
英検準2級ライティングの減点対象
英検準2級ライティングでは、以下のようなミスが減点の対象となります。
- 文字数が足りない、または大幅に超過している
- 課題とずれた内容を書いている
- 文法や語彙の誤りが目立つ
- 英文の構成が整っておらず、論理的でない
- スペリングの誤りが多い
これらのミスを避け、採点基準に沿った文章を書くことが高得点への近道です。
【ワンポイントアドバイス】英検準2級ライティングで使える表現
英検準2級ライティングでは、以下のような表現を使いこなすことが有効です。
- In my opinion, … (私の意見では、…)
- I believe that … (私は…ということを信じています)
- There are several reasons for this. (これにはいくつかの理由があります)
- First, … / Second, … / Finally, … (第一に…、第二に…、最後に…)
- For example, … (例えば、…)
- Therefore, … (したがって、…)
これらの表現を適切に使うことで、自分の主張を明確かつ論理的に述べることができます。
日頃から、英字新聞や英語のニュース記事などに触れ、実際の英文でこうした表現がどのように使われているかを観察してみるのも良いでしょう。
英検準2級ライティングで高得点を取るためのコツ
では、具体的にどのようにすれば英検準2級ライティングで高得点を取れるのでしょうか。ここでは、3つのコツを紹介します。
コツ1. 設問をしっかりと読み取る
英検準2級ライティングでは、与えられたトピックについて具体的な指示が与えられます。この指示に沿って論理的に書くことが求められるため、設問をしっかりと読み取ることが大切です。
例えば、「賛成か反対か述べよ」「理由を2つ挙げよ」といった指示があれば、それに沿った構成で書く必要があります。設問を見落とさないよう、しっかりと確認しましょう。
コツ2. 文章構成を意識する
英検準2級ライティングでは、論理的な文章構成が求められます。典型的な構成パターンは以下の通りです。
- Introduction(導入):トピックの背景説明と自分の主張を簡潔に述べる
- Body(本論):主張を裏付ける具体的な理由や例を、論理的な流れで展開する
- Conclusion(結論):主張を再度まとめ、読み手に強く訴える
各パートを適切な分量で書き、全体の論旨を一貫させることを心がけましょう。
コツ3. 時間配分に注意する
英検準2級ライティングは30分と時間が限られているため、時間配分が重要になります。目安としては、以下のように進めるとスムーズです。
- 設問の読み取り、アウトライン作成:5分
- 本文執筆:20分
- 見直し:5分
残り時間を意識しながら、着実に進めていきましょう。
英検準2級ライティング対策に役立つアプリ・サイト
英検準2級ライティングの対策におすすめのアプリ・サイトを2つ紹介しましょう。
『英検 準2級 ライティング 問題集』アプリ

本アプリは、英検準2級のライティング試験対策に特化した問題集アプリです。過去問や予想問題を収録しており、出題傾向の把握に役立ちます。
また、ライティングのコツやテクニックを解説した動画コンテンツも充実しています。実際の解答例や、添削例を見ることで、効果的な学習が可能です。
『英ナビ!英検ライティング練習』サイト

『英ナビ!』の英検ライティング練習コーナーでは、過去の英検問題や予想問題に無料で取り組むことができます。
特に、ネイティブ講師による丁寧な解説が魅力的です。低評価の答案例と高評価の答案例を比較しながら、どのような点が評価されるのかを学ぶことができます。
また、有料の添削オプションを利用すれば、自分の答案を添削してもらうこともできます。プロ講師からのアドバイスは、弱点克服に役立つはずです。
まとめ
以上、英検準2級ライティングの採点基準と高得点を取るためのコツについて解説しました。ポイントをまとめると、以下のようになります。
- 英検準2級ライティングは20点満点で、内容・構成・語彙・文法の4観点から採点される
- 設問をしっかり読み取り、論理的な文章構成を心がけることが大切
- 時間配分に注意し、見直しを怠らないこと
- 語彙力・文法力の向上とともに、英文を「論理的に」書く力を磨くことが重要
ライティング対策アプリ・サイトも有効活用しつつ、日頃から英文を「意識して」書く習慣をつけていきましょう。
英検準2級ライティングは確かにハードルが高いですが、正しい対策を積み重ねれば必ず突破できます。合格を目指して、一緒に頑張っていきましょう!
おすすめ情報
項目 | 詳細 |
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参考書 | 『英検準2級 ライティング 合格への最短リスニング』(旺文社) |
問題集 | 『英検準2級 ライティング 標準問題集』(教学社) |
単語帳 | 『英検準2級 でる順パス単』(旺文社) |
英作文本 | 『英作文が面白いほど身につく本』(KADOKAWA) |
教材選びも学習の重要なポイントです。自分に合ったものを見つけて、効果的に活用していきましょう。
みなさんの英検合格を心よりお祈りしています!