英検2級のライティング試験は、多くの受験者にとって最も難関とされる科目の一つです。限られた時間内で140〜160語の英文を書くことが求められるため、高度な英語力と素早い文章構成力が必要不可欠です。
しかし、中には「英検2級のライティングの採点は甘いのではないか」「採点基準がおかしい」という声も聞かれます。実際のところ、英検2級ライティングの採点基準とはどのようなものなのでしょうか。また、高得点を取るためにはどのような対策が必要なのでしょうか。
本記事では、英検2級ライティングの採点システムについて詳しく解説するとともに、高得点を狙うためのコツをお伝えします。
英検2級ライティング試験の概要
英検2級のライティング試験では、与えられたトピックについて140〜160語の英文を50分で書くことが求められます。出題形式は自由英作文で、与えられた質問に対して自分の考えを論理的に述べる必要があります。
字数制限は140〜160語と、準2級(100〜120語)よりもかなり長くなります。与えられた時間内にまとまった長さの英文を書くためには、高度な英語力に加えて、文章構成力も問われます。
英検2級ライティングの採点基準
英検2級ライティングの配点は25点満点で、以下の4つの評価項目に基づいて採点されます。
- 内容・構成(10点)
- 課題で求められている内容が十分に含まれているか
- 文章全体の構成が適切で、論理的に展開されているか
- 語彙・表現(5点)
- トピックに即した適切な語彙・表現が用いられているか
- 語彙の誤りが少なく、正確に使用されているか
- 文法(5点)
- 文法的な誤りが少なく、正確な英文が書けているか
- 適切な時制や語順が用いられているか
- スペリング・句読法(5点)
- スペリングの誤りが少ないか
- 適切な句読法(ピリオド、コンマなど)が使用されているか
以上の4項目で評価され、合計で15点以上を取ると合格となります。
英検2級ライティングの減点対象
英検2級ライティングでは、以下のようなミスが減点の対象となります。
- 文字数が足りない、または大幅に超過している
- 課題とずれた内容を書いている
- 文法や語彙の誤りが目立つ
- 英文の構成が整っておらず、論理的でない
- スペリングや句読法の誤りが多い
これらのミスを避け、採点基準に沿った文章を書くことが高得点への近道です。
ポイント!
英検2級のライティングでは、トピックに即した適切な語彙を使いこなすことが重要。
日頃から英字新聞や英語記事を読み、レベルの高い語彙・表現を学ぶ習慣をつけよう。
英検2級ライティングで高得点を取るためのコツ
では、具体的にどのようにすれば英検2級ライティングで高得点を取れるのでしょうか。ここでは、5つのコツを紹介します。
コツ1. 設問をしっかりと読み取る
英検2級ライティングでは、与えられたトピックについて具体的な指示が与えられます。この指示に沿って論理的に書くことが求められるため、設問をしっかりと読み取ることが大切です。
例えば、「賛成か反対か述べよ」「理由を2つ挙げよ」といった指示があれば、それに沿った構成で書く必要があります。設問を見落とさないよう、しっかりと確認しましょう。
コツ2. 文章構成を意識する
英検2級ライティングでは、以下のような文章構成が求められます。
- Introduction(導入):トピックの背景説明と自分の主張を簡潔に述べる
- Body(本論):主張を裏付ける具体的な理由や例を、論理的な流れで展開する
- Conclusion(結論):主張を再度まとめ、読み手に強く訴える
各パートを適切な分量で書き、全体の論旨を一貫させることを心がけましょう。
コツ3. 適切な接続詞を使う
英検2級レベルの英文では、単に文を羅列するだけでは不十分です。文と文、段落と段落をスムーズにつなぐために、適切な接続詞を使う必要があります。
例えば、理由を示す際は “because” や “since”、例を挙げる際は “for example” や “such as” などを使うと良いでしょう。論理の流れを示す接続詞を適切に使い分けることで、より説得力のある文章になります。
コツ4. 時間配分に注意する
英検2級ライティングは50分と時間が限られているため、時間配分が重要になります。目安としては、以下のように進めるとスムーズです。
- 設問の読み取り、アウトライン作成:10分
- 本文執筆:30分
- 見直し:10分
残り時間を意識しながら、着実に進めていきましょう。
コツ5. 見直しを怠らない
英作文が終わったら、必ず見直しの時間を取りましょう。特に、以下の点をチェックすることが大切です。
- スペリングの誤りはないか
- 文法的な誤りはないか
- 論理の飛躍やわかりにくい表現はないか
- 字数制限は守れているか
見直しは面倒に感じるかもしれませんが、減点を防ぐために欠かせません。リスニングなど他のセクションの時間を削ってでも、しっかりと見直す習慣をつけましょう。
英検2級ライティングの採点は甘い?
英検2級ライティングの採点は甘いのでしょうか。結論から言えば、一概に「甘い」とは言えません。
確かに、内容的にやや不十分でも、文法や構成に大きな誤りがなければ一定の点数は取れるようです。実際、15点前後の「ギリギリ合格」の答案も少なくありません。
しかし、そうした「拾い点」を狙うのは得策とは言えません。英検2級のライティングで本当の実力を身につけるためには、内容・語彙・文法・構成のバランスが取れた答案を目指す必要があります。
英検協会の公式見解としても、ライティングの採点は厳正に行われており、合格ラインが甘くなることはないとしています。受験者は、甘い採点を期待するのではなく、地道な対策を重ねることが大切だと言えるでしょう。
英検2級ライティングの採点サービスを利用する
自分の書いた英作文を客観的に評価してもらうために、オンライン上の採点サービスを利用するのも一つの手です。英検対策に特化した採点サイトでは、実際の試験と同じ形式の問題を解いて、AIや専門スタッフによる添削を受けられます。
代表的な採点サイトとしては、以下のようなものがあります。
- 「英検 ライティング練習アプリ – スタディサプリENGLISH」
- 英検対策に特化したアプリ。AIによる自動採点と、講師による添削が受けられる。
- 「英検ライティング・スピーキング予想問題バンク – 英ナビ!」
- 過去問や予想問題に取り組める。ネイティブ講師による詳しい解説付き。
- 「英検ライティング無料体験 – ECC」
- 英検型のライティング問題が出題される。担当講師による丁寧な添削が魅力。
ただし、これらの採点サービスはあくまで補助的なツールと割り切るのが賢明です。サイトの評価をそのまま鵜呑みにするのではなく、自分の長所・短所を冷静に分析する機会として活用しましょう。
まとめ
以上、英検2級ライティングの採点基準と高得点を取るためのコツについて解説しました。ポイントをまとめると、以下のようになります。
- 英検2級ライティングは25点満点で、内容・語彙・文法・構成の4観点から採点される
- 設問をしっかり読み取り、論理的な文章構成を心がけることが大切
- 時間配分に注意し、最後の見直しを怠らないこと
- 甘い採点を期待するのではなく、地道な対策を重ねることが合格への近道
自分の英作文に自信が持てない人は、オンラインの採点サービスも利用してみると良いでしょう。ただし、最終的には自分の力で合格点を取ることが目標です。過去問演習を繰り返し、着実に実力を養っていきましょう。
おすすめ情報
項目 | 詳細 |
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参考書 | 『英検2級 ライティング』(旺文社) |
問題集 | 『英検2級 ライティング問題集』(三修社) |
単語帳 | 『英検2級 でる順パス単』(旺文社) |
英作文本 | 『英作文が面白いほど身につく本』(高橋書店) |
英検2級ライティング試験は確かにハードルが高いですが、正しい対策を積み重ねれば必ず突破できます。本記事で紹介したコツを参考に、自信を持って試験に臨んでください。
皆さんの合格を心よりお祈りしています!