近年、IELTSの受験方法として、従来のペーパー版に加えてコンピューター版が選択できるようになりました。パソコンを使って試験を受けられる新しい形態ですが、「コンピューター版ってどんな感じなの?」「ペーパー版との違いは何?」と気になっている人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、IELTSコンピューター版の特徴や受験の流れ、メリット・デメリットなどについて詳しく解説します。コンピューター版ならではの魅力や注意点、ペーパー版との違いなど、気になるポイントを全てカバー。IELTSの受験を検討している人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
IELTSコンピューター版とは?
IELTSコンピューター版とは、文字通りパソコンを使ってIELTSの試験を受ける形態のことです。2018年からオーストラリアで導入され、現在では世界中の多くの国や地域で利用可能になっています。
従来のペーパー版と比べると、デジタル化されたテスト形式になっているのが特徴ですね。リスニング、リーディング、ライティングの各セクションは、すべてパソコン上で問題が表示され、解答も画面上で入力していきます。
ただし、試験の内容自体はペーパー版と全く同じです。出題形式や問題数、制限時間なども変わりません。採点基準も同一なので、コンピューター版とペーパー版でスコアに差が出ることはないと言われています。
IELTSがコンピューター化されたんだね!受験方法が選べるのは嬉しいな。でも試験内容は一緒なんだ。ペーパー版の対策をそのまま生かせそう。
IELTSコンピューター版の受験の流れ
それでは、IELTSコンピューター版の具体的な受験の流れを見ていきましょう。当日の試験は、以下のような順序で進められます。
- リーディングセクション(60分)
- ライティングセクション(60分)
- リスニングセクション(約30分)
- スピーキングセクション(11~14分)
リーディング、ライティング、リスニングの3セクションは同日に連続して行われます。試験会場のパソコンを使って、各セクションの問題に取り組んでいきます。
一方、スピーキングセクションは、ほかの3セクションとは別の日程で行われるのが一般的です。面接官との1対1の対面式で、コンピューターは使用しません。
受験の流れはペーパー版とほぼ一緒なんだね。スピーキングだけ別日程なのは、集中できていいかも。
試験当日は、開始時間の30分前までに受付を済ませ、必要な手続きを行います。荷物は全て専用のロッカーに預けて、貴重品以外は試験室に持ち込めません。パソコンの使い方に関する簡単な説明を受けたら、試験開始です。
試験中は、各セクションの制限時間内に問題を解いていきます。時間が来ると自動的に次のセクションに移動するので、ペーパー版のように試験監督者の指示を待つ必要はありません。
すべてのセクションが終了したら、試験は終了です。再度受付で手続きを行い、試験会場を後にします。
当日の流れは、ペーパー版とあまり変わらないのね。でもパソコンの操作に戸惑わないか心配だな…。事前に練習しておかないと。
IELTSコンピューター版のメリット
では、IELTSコンピューター版にはどんなメリットがあるのでしょうか。主なものをまとめると、以下の4つが挙げられます。
1. 試験結果が早く分かる(3~5日以内)
何と言っても、試験結果の速報性の高さが最大のメリットと言えるでしょう。コンピューター版なら、受験後わずか3~5日以内に成績を知ることができます。一方、ペーパー版の場合は結果が出るまで13日間かかるので、その差は歴然ですね。
留学や就職の締め切りが迫っている場合など、時間との勝負になる場面では特に重宝します。
2. ライティングはキーボードで入力できる
ペーパー版ではライティングの解答用紙に手書きをしますが、コンピューター版ではキーボードを使って文章を入力します。日頃からパソコンでの文字入力に慣れている人なら、むしろこちらの方がスムーズに書けるかもしれません。
しかも、ワープロソフト同様、文字数のカウントや修正も楽にできるので、時間配分が立てやすいのも嬉しいポイントです。
3. リスニングは専用ヘッドホンで集中できる
コンピューター版では、リスニングセクションの音声は専用のヘッドホンで聞きます。周りの受験者の存在を意識せずに済むので、集中して問題に取り組めるでしょう。
ボリュームの調整も自分で行えるので、聞き取りやすい音量に設定できるのも良いですね。
4. 直前まで申し込みができる
ペーパー版の試験は、申し込み締め切りが試験日の1ヶ月以上前に設定されていることが多いです。しかし、コンピューター版なら試験日のわずか3日前の9時まで申し込み可能。急に受験を決めた場合でも、比較的スムーズにエントリーできます。
IELTSコンピューター版、メリットが色々あるんだね!即日に結果がわかるのは魅力的だし、パソコンでの解答は確かにやりやすそう。ペーパー版にはない強みが際立っているな。
IELTSコンピューター版のデメリット
一方、IELTSコンピューター版にはデメリットもあります。主に以下の2つが考えられるでしょう。
1. パソコン操作に不安がある
IELTSコンピューター版では、パソコンの基本的な操作スキルが求められます。キーボードでのタイピングやマウス操作に慣れていない人にとっては、試験中の入力などに不安を感じるかもしれません。
特にライティングでは、制限時間内にスムーズに文章を入力する必要があります。日頃からパソコンを使い慣れていないと、思うように解答できない可能性も。
2. 受験会場が限られている
コンピューター版の試験は、専用の設備が整った会場でしか実施できません。そのため、ペーパー版に比べて受験会場の選択肢が少ないのが現状です。
地方在住の人などは、受験会場が近くにないために、わざわざ遠方まで足を運ばなければならないかもしれません。
パソコンが苦手だと不安になりそうだけど、事前にしっかり練習すれば大丈夫そう。あと、会場の確保が難しいのはデメリットだね。でも、メリットの方が大きい気がするな。
IELTSコンピューター版とペーパー版の違い
ここまで見てきたように、IELTSコンピューター版とペーパー版には、受験方法の違いがあるものの、試験自体の内容は同じです。出題形式や問題数、採点基準に違いはありません。
つまり、難易度に差はないと考えて良いでしょう。コンピューター版だからペーパー版より簡単、などということはないので、しっかりと対策をする必要があります。
強いて言うなら、普段からパソコンを使い慣れているかどうかが、コンピューター版の受験難易度に影響を与えるかもしれません。タイピングに自信がない人は、リスニングやライティングの出来が左右されることも考えられますね。
ただ、いずれの形態を選ぶにしても、IELTSで高スコアを取るためには日頃からの地道な対策が欠かせません。過去問演習を繰り返して、出題傾向をつかむことが何より重要だと言えるでしょう。
なるほど、試験内容自体に違いはないんだね。でもパソコンのスキルの差が出やすそう。普段から練習しておいた方が良さそうだ。
IELTSコンピューター版の対策と練習方法
IELTSコンピューター版の対策としては、以下のようなことを意識しましょう。
1. キーボード入力に慣れる
特にライティングセクションでは、制限時間内にスムーズに文章を入力するスキルが求められます。日頃からなるべくパソコンを使って英語で文章を書く練習をしておくと良いですね。
タイピングの速度や正確性を上げるための練習サイトもたくさんあるので、積極的に活用しましょう。
2. 画面上での問題に慣れる
コンピューター版では、問題文や選択肢などがすべて画面上に表示されます。紙の問題用紙とは違った見え方になるので、戸惑う人もいるかもしれません。
事前に、IELTSのウェブサイトで公開されているコンピューター版の練習用問題に取り組んでおくのがおすすめです。実際の画面イメージを掴んでおけば、本番での不安も和らぐはずです。
3. リスニング対策は音声に注意
コンピューター版のリスニングでは、ヘッドホンで音声を聞くことになります。音の聞こえ方が普段のリスニング対策とは異なる可能性があるので、パソコンやヘッドホンを使ったリスニング練習を取り入れることが大切ですね。
ボリュームの調整などにも慣れておけば、試験当日もスムーズに対応できるでしょう。
IELTSコンピューター版の対策、意外とペーパー版と共通する部分が多いね。でもパソコンならではの練習は必須だな。タイピングとか画面での問題には、やっぱり慣れが必要そう。
IELTSコンピューター版の申し込み方法
最後に、IELTSコンピューター版の申し込み方法を確認しておきましょう。基本的には、以下の手順で申し込みを進めます。
- IELTSのウェブサイトにアクセスし、アカウントを作成する
- 希望の試験日程と会場を選択する
- 必要事項を入力し、受験料をクレジットカードで支払う
- 登録したメールアドレスに受験票が届く
コンピューター版の場合、受験料の支払いはクレジットカードのみとなります。また、試験日の3日前の9時まではキャンセルや日程変更が可能ですが、それ以降は受験料が返金されないので注意が必要です。
申し込みの際は、受験に必要な身分証明書(パスポートなど)の有効期限も確認しておきましょう。
申し込み方法は割とシンプルだね。でも日程変更のルールは覚えておかないと。あと、クレジットカード持ってない人は要注意だ。
以上、IELTSコンピューター版の特徴や受験の流れ、メリット・デメリットなどについて詳しく解説してきました。
コンピューター版は、即日に結果が分かるスピード性と、PC入力のしやすさが魅力の新しい受験スタイルです。普段からパソコンでの英語入力に慣れている人なら、より実力を発揮しやすいかもしれません。
とはいえ、ペーパー版との難易度の差はないと考えられます。どちらの形式を選ぶにしても、日頃の地道な対策と過去問演習が何より重要ですね。自分に合ったスタイルを選んで、万全の準備でIELTSに臨んでください。
みなさんが希望の点数を取れますように。IELTSコンピューター版にチャレンジする人を応援しています!