非居住者に対応した銀行は少ない
そもそも海外に留学したり転勤するなどして長く海外に出る方は日本国の「非居住者」というものに該当します。詳しくはこちら。
住民税や社会保険の扱いが変わるので、1年以上日本を離れるのであれば、きちんと手続きをしておいた方が良いと思います。
・・で、本題。
非居住者となると、住民税や社会保険の支払いを免除される一方、銀行をはじめとする日本の金融機関のサービスが受けづらくなります。
対応している会社が非常に少ないんですね。証券会社や銀行の多くが、口座の解約を求めてくるのが現状です。
証券口座は保有する株などを処分して現金にすれば良いですが、銀行口座が無くなると、持っている現金を保管したり、支払いを引き落としや振込による資金のやり取りに支障をきたしますよね。
日本の銀行では、大手銀行が限定的に対応しているほかは、SMBC信託銀行とソニー銀行しか非居住者に口座の利用を許していないのが現状です。
しかも、みずほはネットバンキングが使えず、三菱UFJと三井住友は月額手数料を数百円も取るんですよね・・。ゆうちょは口座の維持を許容しているのか少し怪しいのと海外ATMでの引き出しができないのが万が一の時痛いです・・。
これらの大手行に頼るのは不安もしくは高くつくので、ソニー銀行(と留学生ならSMBC信託銀行も)が安全で安いと思います。
ソニー銀行のメリット
非居住者に対応した銀行の中でソニー銀行が優れているのは下記の点です。
・手数料がかからない
・国内の振込手数料がかからない
・外貨預金と連動したVISAデビットカード
・海外ATMで現金の引き出し可
・両替レートがかなり良心的
手数料がかからない
三菱UFJや三井住友が非居住者向けには月額手数料を取り、SMBC信託銀行は留学生でないと口座維持手数料が高いのに対して、ソニー銀行では口座を持つ事による手数料が一切かからないです。
さすがネット銀行ですね。とにかく持っておいても何も損は無いわけです。
VISAデビットカード
これは実はSMBC信託銀行には無いメリットなので、留学生であってもソニー銀行で口座を持っておくべきです。
僕もSMBC信託銀行に加えて口座作っています。
デビットカードとクレジットカードの違いはこちら。国内ではお得なクレジットカードですが、海外ではポイント還元以上に手数料を請求されているのでご留意を。 参考記事
海外の支払で一番お得なのはこんな感じだと思います。
・現金でOK→クレカキャッシングで両替
・現金嫌だ!→ソニー銀行に外貨を預金しておきデビットカード
ソニー銀行に入れておく外貨は、ソニー銀行で両替しても良いのですが、FX会社の方がレートが有利なので大きな金額であればその方が良いです。
ただし、海外でのデビットカードの利用にはポイント還元は何もないのでその点は気を付けてください。
海外ATMで現金の引き出し可
これはあって当然の機能なのですが、唯一大手行で非居住者でも手数料を取らないゆうちょ銀行は未対応ですので・・。
外貨預金に残高が無い場合は、手数料が乗った銀行レートで円から両替するよりクレカキャッシングの方が少しお得です。
両替レートがかなり良心的
クレカキャッシングの方がお得とは言ったのですが、ソニー銀行の取引レートはかなり良心的です。
外貨預金口座を開いていればこのようになっています。ドルやユーロの売買手数料が15銭(約0.1%)なのは結構すごいです。大手の銀行は1円くらい取りますので10倍ですね・・。
ただし、外貨預金口座を開いていなければ、VISA既定のレートに1.76%を足したレートとなり、ポイント還元もないだけに非常に不利です。
海外で使う事を見越して、使う可能性のある外貨預金口座は予め準備しておきましょう。
ソニー銀行のデメリット・・は特に無くない?
口座開設は無料ですし、海外に出て非居住者となっても、インターネットからログインして手続きするだけで、引き続き口座を利用する事に対して費用はかかりません。
まとめ
仕事で海外に行く場合はソニー銀行が唯一の使いやすい日本の銀行口座となり、留学で行く方にとっても外貨預金と連動するデビットカードは、SMBC信託銀行には無いメリットだと思います。
いずれの理由にせよ、海外に出るならソニー銀行の口座は持っておいて損は無いです!
僕も留学生としてSMBC信託銀行を、主に海外送金用に活用しつつ、普段の支払で現金よりカードが相応しい場合はソニー銀行を使い分ける予定です。
銀行口座やクレカの組み合わせはこちらも参考にしてみて下さい!