Prettyと聞くと、「かわいい」とか「可愛らしい」という形容詞や、「かなり」、「とても」という副詞の意味を思い浮かべる方がほとんどだと思います。
でも、実際の日常英会話では、こういった意味ではprettyをあまり使いません。
そして、副詞の「かなり」、「とても」という意味も実はネイティブは使わないのです。
その理由は?
今回はネイティブがよく使う「pretty」の意味をまとめてみます。
日常英会話で頻繁に使われるprettyの意味とは?
prettyという単語は、日常英会話で毎日といっていいほど使われます。
そして日常英会話で話されているprettyの意味は、上述した形容詞の意味ではなく、副詞として使われているのがほとんどなんです。
もう一度、オックスフォード英英辞典で調べます。
To a moderately high degree; fairly.
‘he looked pretty fit for his age’(彼は年の割に、なかなか健康に見えた。)
‘it was a pretty bad injury’(そこそこひどいケガだった。)
出典:https://en.oxforddictionaries.com/
To a moderately high degree; fairly、というのがポイントです。
日常英会話でも、How are you?に対するアンサーとして、I am pretty good!という表現をよく使いますが、これは「とってもいいよ!」ではなく、「まぁまぁだよ。」って感じの意味合いになります。
ムチャクチャいいわけじゃないけれど、普通よりはいい、そこそこいい、という程度をあらわします。
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ここで、「あれ?」と思う方いませんか?
たしかに日本の辞書を引くと、prettyには、「かなり」、「とても」といった意味が記されています。
〈話〉ずいぶんと、とても、かなり、非常に◆【同】very much
〈話・反語的〉まあまあ、そこそこ◆【類】moderately
英辞郎on the webより
でも、どの英英辞典で調べても、pretty=very muchの意味は出てこないのです。
つまり、ネイティブはprettyをvery muchの意味として使わないのです。
ですから、I am pretty goodは、「ムチャクチャいいよ!」ではなく、「まぁまぁだね」になります。
ということは、prettyを「かなり」、「とても」の意味で使うのは間違いと言えますね。
本人が「かなりいいよ」の意味でいったつもりでも、相手には「まぁまぁ」だと理解されてしまう。
でも、会話的には成り立っているので、間違いには気づかないのです。
日本語の英語辞書と英英辞典では、たまにこういった違いがみられますね~。
私が、英英辞典で調べるのをオススメしているのは、こういった理由もあります。
形容詞としてのprettyの意味
prettyにはまず、形容詞の意味としての「かわいい」、「かわいらしい」、「すてきな」という意味があります。
これは、人に対して物に対しても使えます。
1(of a person, especially a woman or child) attractive in a delicate way without being truly beautiful.
‘a pretty little girl with an engaging grin’(愛嬌のある笑みをたずさえた、かわいらしい少女)
1.1 (of a thing) pleasing to the eye or the ear.
‘a pretty summer dress’(素敵な夏服)
出典:https://en.oxforddictionaries.com/
人に対しては、「かわいい」、「かわいらしい」という意味になり、物に対しては「素敵な」とか「こぎれいな」という意味合いになりますね。
また、人に対して言うときには、女性や女の子が対象になりますが、女の子みたいに可愛らしい、小ぎれいな男の子に使う場合もあります。
ちなみに、小さいこどもやペットに対して「かわいい」という時は「cute」を使うのでご注意を。
pretty muchもついでに覚えておこう!
prettyには、日常英会話で超頻出な表現があります。
それが、pretty muchです。
オックスフォード英英辞典によると・・
pretty much (or nearly or well)
informal
Very nearly.
出典:https://en.oxforddictionaries.com/
Very nearly、つまり「ほとんど」という意味です。
aproximatelyやmostly,almostにも置き換えられます。
pretty nearlyやpretty wellという言い方もありますが、よく使われるのは圧倒的にpretty muchです。
たとえば、We’re pretty much finished the job.なら、もうほとんど仕事が終わっている。Sugar and salt looks pretty much the sameだと、砂糖と塩はほとんど同じに見える。という意味ですね。
では、次の文はどう解釈しますか?
A: Your boss is picky, isn’t he?.
B: Yeah, pretty much.
この場合のpretty muchはbasicallyに近いです。
A.君の上司って細かいよね?
B.そうね。まぁ、そんなとこだわ。
なんとなくニュアンスはわかりますよね?
カジュアルですが、日常会話でネイティブが多用する表現なので、ぜひともこの機会に覚えておきましょう。