オーストラリア人と話していると、PommyやKiwiといった言葉をよく耳にします。
これって何のことでしょうか?
じつは、pommy=British(イギリス人)、Kiwi=Newzealander(ニュージーランド人)のことを指します。
詳しく見ていきましょう。
まずは、それぞれの単語をオックスフォード英英辞典で調べてみました。
オーストラリア人が多用するPommyとKiwiの意味とは?
Pommy
Pommy(also Pommie)
ADJECTIVE NZ, Australian
derogatory, informal
British(イギリスの、イギリス人の)‘a Pommy accent’(イギリスなまり)
NOUN NZ, Australian derogatory, informal
A British person(イギリス人)
出典:https://en.oxforddictionaries.com/
Pommyには形容詞と名詞がありますね。
短くPomと言う人も多く、オーストラリアやニュージーランドで使われる表現です。
イギリス人のことを指すだけでなく、まれにアイルランド人やスコットランド人などUKに属する国の人に対して使うこともあります。
ただ差別的な意味合いにも取れる表現のため、直接イギリス人に対して言うことはありません。
以前働いていた職場にイギリス人の同僚がおり、その同僚が席をはずした際、別の同僚のオーストラリア人が、彼のことを探していたのか、Where is a pommy?と言ってました。
もちろん、彼が直接イギリス人の同僚に、この言葉を使ったのを聞いたことはありません。
ただ、オーストラリア人でも愛情を込めてPommyやPomを使う人もいますので、一概に差別用語と断定はできません。
ちなみにアメリカでは、イギリス人のことをBritsというのが有名ですね。
Pommyの由来とは?
イギリス人のことをPommyと呼ぶようになった由来は3つあるとされています。
一つ目は、pommyはpomegranate(ザクロ)から来ているという説。
pomegranateというのはオーストラリアのスラングでimmigrants(移民)という意味があり、イギリスから大量の移民がオーストラリアに来たことからイギリス人のことをpomegranateの短縮形のPom、そしてオーストラリアスラングではよくみかける語尾に-ieをつけるパターンで、pommie、pommyになったということです。
二つ目は、太陽の日差しが強いオーストラリアで、肌が焼けたイギリス人の肌がpomegranate(ザクロ)の色に似ている、というところから。
そして三つ目の由来は、POM (“Prisoner of Millbank”), POME (“Prisoner of Mother England”) or POHMS (“Prisoner Of Her Majesty’s Service”)の頭文字をとったもの。
Millbankは1800年代にロンドンの刑務所があったエリア、Mother England、Her Majesty’s Serviceは英国のことを指します。
オーストラリアはイギリスの流刑地だったので、そう呼ばれたという説です。
ちなみにいずれの説も確証はないそうですよ。
最後に、pommyが使われているオーストラリアのスラングをひとつ紹介しますね。
(as) dry as a Pommy’s towel
humorous Extremely thirsty.
‘let’s get a cold drink, I’m as dry as a Pommy’s towel’(冷たい飲み物を飲もうぜ!喉がカラッカラだよ!)
Extremely dry
‘this is high plains territory, almost all of it is dry as a Pommy’s towel’(ここは高原地域だから、ほとんど全てが乾燥しきってるよ。)
出典:https://en.oxforddictionaries.com/
どちらも古いスラングなので、今ではほとんど使われませんが・・・。
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kiwi
kiwi
NOUN1.flightless New Zealand bird with hairlike feathers, having a long downcurved bill with sensitive nostrils at the tip. (ニュージーランド固有種で国鳥)
2.informal A New Zealander(ニュージーランド人)
出典:https://en.oxforddictionaries.com/
キウィは、ニュージーランドの国鳥です。
ニワトリくらいの大きさで、翼はほとんどないため、飛べない鳥です。
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そしてもう一つが、ニュージーランド人という意味です。
こちらは、pommyと違って、特別差別的な意味は一切なく、ニュージーランド人自身も自らKiwiということもあるくらいです。
キウィはニュージーランド固有の鳥であり、象徴であるため、誇りをもってキウィを自らの愛称として呼んでいるんですね。